被害にあわれた方、ご家族の方へ
子どもの反応と対応
PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?
PTSDという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。お子様がPTSDなのではと心配される方もいるかもしれません。PTSDはすべての人に起こるものではありませんが、中にはそういう状態になることもあります。
PTSDは、悲惨な事件に直面したり、主な養育者等に起こった事件を直に目撃した場合に、1ヶ月以上、以下に挙げるような症状が続く場合に診断されます。
1. 事件の情景などが頭によみがえり、その時の気持ちをまた体験する
- 事件を思い出させる刺激に接した時、その時のことが、夢の中や、あるいは突然よみがえってくる
- 特に生々しくその時に戻ったように体験されることをフラッシュバックという
- 突然泣いたり、遊びの中で繰り返し表現したり、その時の行動を再現したりする
2. 事件を思い出すことを避ける
- 両親や友達とその事件について話すことを避ける
- 事件を思い出させるような人やもの、状況、活動、場所を避ける
- 感情をあまり出さなくなり、ぼうっとした感じになる、事件のことを忘れてしまう
- 先のことが考えられなくなる、やたら縁起かつぎをする、儀式的行動をする
3. 認知の陰性変化
- 学校や外へ行きたがらなくなる
- 遊んだり、楽しむことをしなくなり引きこもる
- 以前より笑ったりすることが減ってしまった
- 「怖い」「自分が悪い」「悲しい」「恥ずかしい」という気持ちをとても強くもっていたり、ひどく混乱していたりする
4. 不安や神経が興奮した状態が長く続く
- 眠れない、夢ばかりみる、途中で目を覚ます
- 注意集中ができず落ち着かない、新しいことを覚えられない
- 親から離れなくなる、赤ちゃんかえり、まとわりつき
- 危険なことに対する過度の警戒心、新しいことや事件に関することへの恐怖
- いらいらする、おこりっぽい、親や先生に反抗する、きょうだいなどをいじめる