被害にあわれた方、ご家族の方へ
子どもの反応と対応
- 事件の後によく見られる子どもの心と身体の反応
- PTSDとは?
- トラウマを受けた子どもへの対応の仕方
- 専門的なケアが必要なとき
- 保護者のメンタルヘルス
トラウマを受けた子どもへの対応の仕方
子どもにどう対応すればいいでしょうか。ポイントをまとめてみました。
- 周囲の大人が落ち着いて安全や安心の源泉になれるようにする
そのためには以下のことを理解しましょう- このような体験から出てくるさまざまな反応は、大人でも子どもでも生じる自然な反応である
- 子どもには、自分で立ち直っていくカがあるので、基本的には安心感を与えられ、安全な場所や時間が提供されれば自分で回復していく
- 回復は、一人ひとりの子どもによって異なる
- 子どもが必要としているのは、あたたかく受け入れられ支えられること
- 日常生活のリズムをとり戻すこと(無理矢理ではなく)
- よく遊ぶこと、楽しい体験をする
- 身体を動かし、気持ちをリラックスできるような時間を持つ
- 年齢に応じて家事などの手伝いをさせ、自分が役に立っているという実感を持たせる
- 不安や身体の訴えのある子どもへの対応
- 言葉だけでなく抱きしめたりするのもよい
- 子どもが不安や恐怖の感情を話すようなら、十分に聞いてあげる
- 事件があった時のことなどを思い出してパニックになっているようなら今はもう安全で事件時とは違うということを子どもが理解できるように時間をかけて話す
- 24時間、子どもを1人にしない。特に、夜は不安が高まるので、一緒にいてあげる
- 子どもと接する時に注意すること
- 子どもの言葉で話しかける
- 「夜ねむれなくてこまることはない?」「どこか気持ちが悪いのかな?」
- それぞれの年齢でわかる言葉を工夫しましょう
- 子どもは一度話して「うん!」と言ってもよくわかっていないことが多いのです
- ゆっくりやさしく、くりかえし話しましょう
- 事件について、その子どもがまだそのことを話す準備ができていない時に、むりやり話をさせようとしない
- 自分のせいだと思っている子どもには、その子のせいではないということを言ってあげる
- 子どもはいろいろなことを感じて、考えている。聞かれたことに誠実に答えてあげる
- 子どもが何かをしゃべる時、よく耳を傾けて、「そういうふうに感じているのね」と気持ちを肯定してあげる。評価したり、価値判断をするのは【聞くこと】とはちがう
- 「泣くな」など気持ちを表現するのを無理にとめないこと、「不安なのはあなただけじゃない」と言わない
- 具合の悪そうな子どもに対しては、話しかけ、行動を見て、心配なことがあったら、まず一人で抱え込まないで、周りの人に相談する