被害にあわれた方、ご家族の方へ
犯罪被害後の心理的影響
- 一人で苦しまないで
- トラウマとは
- 被害から間もない時期に起こりやすいこと
- 長期的な反応1 PTSD
- 長期的な反応2 うつ病その他の精神疾患
- 長期的な反応3 体や気持ちの変化
- 遺族の方に表れる反応 -悲嘆反応-
長期的な反応3 体や気持ちの変化
体の不調
精神疾患以外にも、以下のような体の不調がみられることがあります。
- 頭痛やめまい、頭が重い
- 吐き気、嘔吐、胃がむかむかする、食欲がない、下痢をする、便秘になる
- 身体がだるい、疲れやすい、微熱がでる
- お腹や身体のその他の部分が痛い
- 生理がない、月経周期の異常、月経痛がある
ものの見方がかわる(認知の変化)
事件を経験したことで、自分や他人、世の中に対する考え方がかわってしまうこともしばしばあります。
- 自分に対する考え方が変わる
- 事件について自分を責めてしまうあるいは、自分が悪いと感じる
- 事件が起こったことに自分が責任があったように感じる
- 自分が弱い存在のように感じる
- 自分の判断に自信がなくなってしまう
- 自分は他の人と違った存在のように感じる
- 自分が恥ずかしいあるいは汚いと感じてしまう
- 自分の存在価値がないように感じる
- 他人や社会に対する考え方が変わる
- 世の中はとても危険だと思う
- 人は親切そうでも信じられないと感じる
- 周囲の人は自分を理解してくれないと感じる
- 社会や周囲とのつながりが切れてしまった感じ、孤立した感じがする
- 他の人が楽しそうに過ごしていることに腹立たしさや怒りを感じる
- 人は自分を利用しようとしている感じがする
- 信頼できる人はいるがその人がいなくなったらどうしようという不安を感じる
- 強い怒りの感情がわく
- 加害者に対して、強い怒りを感じ、報復したいと思う
- 自分を守ってくれなかったあるいは助けてくれない社会に対して怒りを感じる
- 自分の周囲の人が理解してくれないことに怒りを感じる
- 警察官、検察官、医師など関わる人の無理解に怒りを感じる
- 自分ではコントロールできない怒りの感情に圧倒される
- パートナーとの関係の問題
また、性的な被害を受けた人ではもちろんですが、そうでない人でも、パートナーとの性的な関係に支障が生じることがあります。- パートナーとの親密感が失われる
- 性的な接触をしたいという欲求がなくなる、拒否感を感じる
- 性的な快感が感じられない
これらの症状は決して病的なものではありませんが、あなたを苦しめ、日常の生活をおくることを困難にします。こういった症状は、家族や友人、あるいは被害者を支援する人に話を聞いてもらったり、相談にのってもらうだけでも、こころの負担が軽くなることも多いのです。
しかし、症状が重い時、長く続いている時には、精神科や心理の専門的な治療が必要になります。